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部屋の掃除もそう時間を掛けずに済んでしまった。
すっかり気持ちもよくなって、お茶を入れてソファで一息ついた。
そこでふと思い出す…
田部さんの玄関口。
田部さん…どうしてるかな…
私は少しぼんやりとした後、スマホを取りに立ち上がる。
田部さんのアパートとは目と鼻の先。
少し急だとは思うけど…
田部さんと話したいな…と思った。
私は教えてもらった田部さんの番号を初めてスマホの画面に表示させ、通話ボタンにそっと触れた。
電話の呼び出し音は6…7…8…コール。
もう切ろうかと耳からスマホを離しかけたところでそれは途切れた。
「…もし…もし…?」
ガラガラと荒れた…田部さんの声だった。
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