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彼の怒鳴り声に、私だけじゃなく、歩道を行く人たちも振り返った。
それでも、田部さんだけはひるまなかった。
余裕たっぷりで鼻で笑う。
「…可哀想な人。だけどアンタを慰めてくれる人なんて…いるはずないわよね?」
眉を上げて、腕を組んで、
田部さんはいつもの調子で話しているように見えるのだけれど
どうしてなの…
胸が…
締め付けられる…
そして、彼女は言った。
「…これは…報(ムク)いよ。あなたが今までしてきたことへのね」
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