隠れた真実

36/37
1282人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
田部さんと選んだお店は近くのカフェ『かふか』。 オープンテラスもあるおしゃれなカフェだ。 徒歩で15分程度。 散歩をするように私たちはゆったりとした足取りで店に向かった。 「テラスは…まだ少し、寒いわね?」 私たちは店内に席を構えた。 メニューも開かず本日のランチを頼む。 料理を待つ間は当然夕べの話題。 「あれから…彼の機嫌は大丈夫だった?」 「…はい」 「彼…ホント、いい男だった…」 田部さんが頬杖をつきながら宙を見た。 田部さんの頭の中には… …あっくん…? 「た、田部さん、飲み物頼んでないですけど!」 「…冗談よ。本当に面白いんだから」 田部さんはクスクス笑った。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!