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ひかるに触れたくて
ひかるを抱きしめたくて
ひかるを自分だけのものにしたいと思う。
だけど、俺は決めている。
ひかるが過去に囚(トラ)われて
身動きできないでいるのなら
ひかるが一歩を踏み出すまで待ってやろうと。
ひかるはその一歩で
必ず俺の前に立つはずだ。
誰でもない…
俺の前に。
俺はそのとき
ひかるを強く強く抱きしめるんだ。
…早く来い…
…ひかる…
俺は目を閉じて思い出す。
「おやすみ」を言ったひかるの目が
おやすみのキスをくれるのかと思うくらいに
優しかったことを…
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