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電車に揺られている時間がもどかしい。
車窓には、
外の真っ暗な夜と一緒に
少し落ち着きをなくした私の顔が映り込む。
窓に映る自分を見て、ハッとする。
シフォンブラウスの胸元で結んだリボンが大きく傾いている。
…やだ…恥ずかしい…
私はさり気なくそれを直し…
周りにはわからないように大きく息を吐き出し、自分を落ち着かせる。
…何やってるの…私…
心の中で呟いて
流れる夜の景色を見つめ直した。
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