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「あっくん、ご飯出来たよー」
季節は夏を目前とした梅雨。
窓の外は昨日の土曜から降り続く、二日目の雨模様だった。
買い物に出るのが億劫(オックウ)で、冷蔵庫にあるものでお昼ご飯を作った。
あっくんが私の言葉と料理の匂いに釣られてテーブルに着く。
「今日もウマそうだな」
…なんて、言われるとついつい…
「ひかる、なんか可笑しいか?」
「…ううん、あり合わせでごめんね」
「いや、残り物でこんなの、主婦の鏡」
「…主婦じゃ…ないし」
「だな。じゃ、いただきます」
「…いただきます」
私はあっくんが一口目を口にしてから遅れて手を合わせた。
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