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何気なく呼んだあっくんの名前。
あっくんは返事を返してくれたのに
私はそれに応えることが出来なかった。
何かを言葉にしたのなら
喉の奥が震えていることに気付かれてしまうだろう。
あっくんの名前を呼んだだけで
涙が溢れそうになったのだから。
こんなにも胸が締め付けられるのは
あっくんの熱が
私の胸から直接その奥に流れているからだろう。
「……あっくん……」
私は心の中で呟いて
あっくんに気付かれないように
小さく鼻をすすった。
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