夜更し(ヨフカシ)

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「……意地……悪……」 薄らと目を開けて乱れた息で私はあっくんに言った。 「……何が意地悪?」 言わせようとしているところも意地悪だけど あっくんはわかっているくせに私を待つ。 私は唇を尖らせながら 言わなくてもわかってくれるのを待ってみるけど、 あっくんは私が言うまで意地でも待つつもりらしい。 私は…… 我慢が出来なくなって あっくんの唇をついばむように甘える。 私はこの瞬間、 自分がもう『チビのひかる』ではないことを改めて実感した。 チビのひかるはこんなこと言わない。 「……あっくん……」 「お願い……」 「もっと……して……」
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