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「……何なんだよ?いきなり熱出て、いきなり下がって……」
「……さあ……」
二人で首を傾げると、突然ひかるが目を見開いた。
「あ!」
その声にも元気が滲(ニジ)む。
「何だよ?」
「あっくんにうつったんじゃない?」
こういう時、ひかるは本気で思ってる節があるからちょっと笑える。
「バーカ。俺はピンピンしてる。ひかるもまだ油断は出来ねーよ」
俺がそう言うと、ひかるは小さく「よかった……」と漏らしていた。
「食欲あるなら何か作るぜ?」
「……おかゆがいい。タマゴ入ったやつ」
ひかるは忘れているのか
開いたブラウスの襟元から
水色のレースが俺をチクチクと刺激する。
「……ん、わかった。待ってろ」
俺は目を逸らしながら、ひかるのリクエストに応えるためにキッチンに向かった。
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