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「あ、そだ。なんか分からないことあったら俺に聞いてね。八雲って呼んで」
「はい!ありがとうございます!八雲さんですね」
「うん。10代の子少なくて寂しかったから理世くんが来てくれて嬉しいよ」
「何歳なんですか?」
「19だよ」
僕より4つ年上なんだ。
それでもまだ未成年で、この店で働いてる。
八雲さんは、とっつきやすくて裏のない性格に見える。
この仕事をしててそんな風に楽しそうに振る舞えるのが、僕にとっては疑問で仕方なかった。
「そういえば理世くんは30分後に予約が入ってるよ。準備とかした方が良いかもね」
「準備、ですか?」
予約が入ってる、という言葉を聞いた瞬間、身体がこわばった。
それに、準備って何?
「そ。ある程度慣らしとかないと入れる時痛いし」
そうだ。
そういう仕事なんだ。
うっすらと吐き気をおぼえる。
本能が嫌がってるように感じた。
本来の男としての立場と真逆のところにいる自分に、身体が拒否反応をしめしているようだと思った。
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