episode.1

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side. 理世 「おはようございます、怜さん」 カーテンの隙間から光が差し込む頃に、リビングへ足を踏み入れる。 そこには僕の恩人である怜さんの姿があった。 「おはよう理世。今日はいつもより起きるのが早いね」 そう言って微笑を浮かべる怜さんは、上品で綺麗な人だ。 艶があり肩より下まである長い髪と中性的な顔立ちの男性で、僕を助けてくれた人。 幼い頃に親に捨てられた僕を拾ってくれた。 「今日は怜さんと久しぶりに買い物ができるから、張り切っちゃって」 そう言って僕が笑うと、怜さんも一緒に小さく笑った。 「そうだね。今日は理世の誕生日なんだから、沢山欲しいものを買っていいよ」 「ありがとうございます」 怜さんと住むこの家は高級感のある綺麗なもので、今は割と裕福な暮らしをしている。 こうして幸せに暮らせているのは全て怜さんのおかげだと思うと、感謝してもしきれない。
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