episode.1

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今日は僕の15歳の誕生日。 やっとアルバイトができるようになる。 だからこれから少しずつ、怜さんに恩返ししていくんだ。 そう思うと嬉しくなる。 「朝食を食べようか」 「はい!」 怜さんはそう言ってにこやかに笑うと、キッチンへと歩いて行った。 食事の準備をする怜さんの後ろ姿がすごく細くて綺麗で、思わず見入ってしまった。 はっとしていつものように手伝いに行くと、誕生日くらいゆっくりしてなさいと言われた。 しぶしぶキッチンから離れて戻ると、インターフォンが鳴った。 「僕 出てきますね!」 やっと仕事が見つかったというかの如く部屋を飛び出す。 玄関の施錠を解いて扉を開けると、そこにはよく知った人物が居た。 「はろー理世ちゃん!お誕生日おめでとさーん」 「ありがとうございます!」 そこに居たのは榛さんで、怜さんの幼馴染みだった。 ちょっとノリが軽いところもあるけど、優しくてすごくイケメンな人だ。
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