04 浅黄君の現実的で辛辣な忠告

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 その違和感にそろそろと顔をあげると、黒いヘアバンドをつけた浅黄君の後頭部とピクピクと鼻を引きつらせる豚さんの顔が見えた。  わぁおっきい豚さんだなぁ、二本の足で立ってて凄いなぁ……じゃなくて!  ヤバイ、滅茶苦茶やらかしちゃったよぉー!  豚さん改め、恰幅が良くてチャーミングな鼻をお持ちなお兄さんは、猪のごとく凶暴な目つきで私を見下ろしていた。  学ランを着ているから恐らく同じ高校生。  通常、黒い詰襟の下からは白いカッターシャツが除くはずだけど、そこには蛍光ピンクのTシャツとギンギンに光るシルバーのアクセサリーが。  それに加え、腰にこれまたゴージャスな光物をジャラジャラつけるという大変個性的なアレンジをしてらっしゃるから、どこの学校かは見当がつかない。
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