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浅黄君も私の意図を分かってくれたらしく、急ぎ足で私の後ろに付いてくる。
不良たちと目が合ったかどうか分からなくなるくらいまでの距離となり、私はそれにふぅと一息ついてようやく前を向いた。
「あっ」
浅黄君の蚊の鳴くような声が聞こえる。
え? っと心の中で首をかしげた瞬間、私はぼよんと何か柔らかいものにぶつかり、尻餅をついた。
わぁ本日二回目!
再び腰を襲った衝撃は一回目よりも強く骨に響いて、すぐに起き上がることができなかった。
「すんません、大丈夫ですか!?」
そう焦った口調で謝ったのは、何故か関係ない浅黄君。
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