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高々と上った、月。
風を切る、音。
巨大な蝉のような姿をした化物。
それに向かいかかとを振りかざす銀髪の少女。
メキョ…グジュクジュ……と嫌な音が澄んだ夜の空気を振動させた。
「明。」
少女が無表情に告げる。
「おう。」
少年がそれに答える。
ベルトのホルスターに掛けていた拳銃を取り出す。
弱った化物の脳天に標準を合わせると一気に引き金を引く。
ちゅぷ
なんて可愛らしい音のした後、化物は体を内部から破壊され、爆発した。
化物の倒れる音が闇に紛れた―
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