-Days.1-

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はぁ。私は観念し、渋々ながら夢の内容を大まかに話し出した。いい年して、白馬の王子様を文字通り夢見るなど、笑われて然りだろう。 さらに、自慢ではないがガサツさと女子力の低さに定評のある私だ。結果の分かっている告白を自ら実行せねばならない、極限の羞恥プレイ。こういうのいじめって言うんじゃないかな。 「白馬の王子様ぁ? ……っくく、はっははははは! 何だよソレ、そりゃあ幸せ顔になるわけだ! っはははは!」 「恋愛に夢見すぎだってー、夢だけに……あれ、ウケない?」 「ははーん、なるほどねぇ……」 予想を(悪い意味で)裏切らない反応を見せるチエ、良く分からない反応を示しているユウ、何かを悟ったかのようなユキ。三者三様の反応を見て、私の顔は火を吹いた。 特に最後の、ユキの一言が一番恥ずかしい。彼女には”王子様”の正体まで伝わってしまったのだろう、恐らく。 「だから言いたくなかったのにー……」 「まぁまぁ、落ち込まないで。純情乙女なひかりんに神様からのプレゼントってことでしょー」 「光莉が乙女? 冗談きついよ由姫、このグループに『乙女』なんかお前しかいねーって!」 「どういう意味よっ!」 やはりユキには伝わっていたらしい。 だが、その含みに気付かず、物凄く失礼な”事実”を言い放つチエ。反論するユウ。少しお馬鹿なこのやりとりは、今や私にとって慣れた光景だ。 「辱しめ《こんなの》が神様のプレゼントだっていうなら、神様は悪魔だ」 上体を反らせ椅子の背もたれに力なく寄り掛かり、私は神罰が下りそうな言葉を唸るように絞り出した。
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