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「アタシとダンナは、最初は好きよと愛していると思って愛し合っていたのよ…だけどね…日増しにめんどうくさいと思うようになってしまったのよ…おまけにダンナの浮気グセがひどかったし…アタシもよぉがまんできない性格だったから…結婚生活が長続きしなかったのよ…」
「よぉがまんできない性格だった…」
「ぶっちゃけ、今のアタシの気持ちはね…再婚をしたいとは思えないのよ。」
「そうなんだ…」
カレは、湯のみに入っているお茶をひとくちのんでからアタシにこう言ってきたのでありました。
「ねーちゃんよ…」
「あんたさ、さっきからアタシのことをねーちゃん呼ばわりしているけれども名前で呼んでくれないかしら…アタシの名前はまりえよまりえ。」
「そう言うまりえこそ、オレをあんた呼ばわりしないでくれないかな…オレの名前は章介だよ章介…オレ…何でなのか分からないけれど…まりえのことが好きになったのだよ…」
えっ?
バツイチで子持ちのアタシのことが好きになった?
ちょっとまってよぉ…
カレからの問いに対しまして、アタシは困った声で『好きになったのはいいけれど…友達だったらいいわよ…』と答えたのでありました。
アタシとカレの恋は、この時から始まっていたのでありました。
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