59人が本棚に入れています
本棚に追加
それにどう説明していいか
考えていると、彼は
ヨシキの読んでいた本を
興味深そうに覗き込んだ。
「これは何ですか?」
「あ?これ?
今行っている
占いの教室の教科書」
「占い?」
「興味ある?」
「はい。
母方にその筋の者が
多くいますし、
僕も出来ます」
「へえ~」
「その昔はそれ故に
指導者の立場にいたとかで」
「へぇ~すごいんだ。
日本じゃ、
そんな事ありえないよ」
「所変われば、
とか言いますよね」
「日本語うまいね」
そう言われると
彼はちょっと
嬉しそうにして見せた。
初対面でありながら
違和感を感じさせない
彼に心惹かれるものを
感じて、ヨシキは彼を見上げた。
最初のコメントを投稿しよう!