番外編その2

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その時背後で、もぞもぞと微かに布の擦れる音がした。 「…似合うじゃない」 後ろから声がする。 「……勝手に開けちゃった」 俺はそれらを身につけたまま振り返ると、彼女は微笑んでいた。 「似合ってるわ、佑都」 「サンキュー!プレゼント、ありがとな!」 初美は満足そうに笑うと俺の手を引き、掛けていた毛布の半分で俺を包んだ。 「…?」 「体、冷たくなってるでしょ?」 そう言って毛布はそのままに、俺にくっついてくる。 「ど、どうしたんだ?」 「なんか…こうしたくなって…」 うろたえる俺とは対照的に、初美の声は落ちついていた。
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