第1章 ~出会い~

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帰り道、不意に後から声が。 「おはようございます。」 「あっ、おはようございます。」 と、一言挨拶を交わして、颯爽と走り去って行く男性。 確か、菊池さん。 別のマンションに住んで居るみたいだが、朝の散歩で時折一緒になる事がある。 挨拶を交わすだけだが、ランニングをしている菊池さんの姿は爽やか。 だから私は勝手にこう呼んでいる。 [爽やかさん] まんまやん。 捻りもセンスも無いが分かりやすいからいいんです。 [爽やかさん]が走り去って行くのを見届けて家路に着く。 ストーンの足を洗う為、マンション横に備え付けてある洗い場に行こうとマンションの玄関を横切った時、ストーンがマンションに向かって 【クゥーン】 と、鳴いて走り出しちゃったからもう大変。 私は咄嗟にリードを引いて中に入らないようにするのに必死。 引っ張り引っ張られの攻防戦を繰り広げる中、マンションの玄関が開いて、そこから白のシュナウザーが登場。 「白シュナ?!こんな子居たっけ?」 と、思いつつも 「そういう事ね。」 と、理解。
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