第1章

4/18
前へ
/22ページ
次へ
隣のクラスに教材の諸々を置きに行こうと、ドアを開けた。その時だ。 ボフッ・・・ へ?目の前を白い粉が包んだ そして横には、カツンと小さな音を立てて転がっている黒板消し。 「うわっ。ごめん。大丈夫!?」 小柄な男子が駆け寄ってきた。 これはいったい何...どういうこと? もしかして私が来ると聞きつけて仕込んでた?頭でぐるぐると思考が回転する。 「あー、もう相沢が来ると思ってたのに」 小柄な男子が続けてそう言った。 あれ、なんか違うっぽい? 私に仕掛けたわけじゃないのかな。 そう思っていると後ろから急に頭を抑えられて、軽くはたかれた。 「今何て言った?俺が来ると思って仕掛けただと」 「だって、前やられたから仕返ししようと思って」 「あのなー、だとしてもちゃんと確認してからしろよなー。人巻き込みやがって」 私はどうしたらいいのだろうか。男子二人に挟まれて立ち往生な私。 困っていると後ろから低音で少しいかつめな声で「お前等何をしている!」と怒号が響いた。学年主任の田島先生だ。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加