第2章 マダム・バタフライの誘惑
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「ええ、本当よ。可愛いお人形ちゃん」 髪を優しく撫でて まるで幼子の手を引く母親のように 彼女はドアの前で逡巡する僕を手招きする。 「怖くなんかないわ」 酔っているのはもしかしたら 僕の方なのかもしれない――。
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