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「ちょっと、津川さん!あなたの家はどこなの?」
ひとまず自分の家を行先にしたタクシーの中。
奇妙な笑いを浮かべ続ける泥酔女の津川映見に私は何度も問いかける。
そんな姿を小さく肩を揺らしながら、ひたすら笑い続けているオネエに苛立ちを感じていても、何とかこの泥酔女を連れ帰りたくない一心で肩を揺さぶった。
「津川さんってば!」
彼女の耳元で大声を出すと、一瞬だけ彼女が私と視線を絡ませる。
お、やっと意識が返って来たか?
そんな期待をしながら彼女を見つめていると、また口角が緩んで行く。
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