休息

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名前を呼ぶことしか出来ない、、。 奈々を助けられなかった自分が恨めしくて、悔しくて、不甲斐なくて、悲しかった。 「芽衣、泣かないで、、。私は芽衣に生きて欲しかったから頑張れたよ。私にあんな事出来る勇気をくれたのは芽衣なんだよ?」 私を抱きしめていた奈々がゆっくりと私から離れた。 「芽衣、生きて?頑張って?」 私は涙を流しながら、コクンと頷く。 「、、が、、頑張るから!奈々をあんな目にあわせたあの化け物達、消してやるから!」 「うん、元気な芽衣の方が良いよ!、、、、ごめん、、そろそろ行かなきゃ、、、。バイバイ芽衣、、、。」 「奈々?」 「、、いつも見てるから、、芽衣、、、ありがとう、、。」 奈々が白い景色に溶けて消えていく。 伸ばした手には何も掴めなくて空を切るばかり。 「奈々!奈々ー!」
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