休息

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私と澤木はあの日学校で起こった事を順を立てて全部話した。 そのあと宮地さんと菅谷さんも自分達の事を話してくれた。 菅谷さんはあの日のあの時間はすでにここに朝からいて仕事をしていた所、突然全ての防犯カメラにあの日の「自称宇宙人」が写ったのだという。 宮地さんも朝からここにいたがちょうど買いだしに出て帰ってくる途中であの騒ぎになったようだった。 街中にゴブリンが現れ、次々と人が襲われていくのを車の中から目の当たりにし、急いでここに帰ってきたのだ。 二人の携帯もやはり使えなくなっており、TVもラジオも付かない。 電気は使えたので建物や駐車場の入り口全てをロックして安全を確保したのだ。 2人で交互に窓から外を覗いたが、警察も何も呼ぶ事が出来ず、何も出来なかったのだと、、。 「龍二さんは学校で、澤木社長は会社、連絡も取れず、自宅に帰ることも出来ず止むを得ずスタッフルームに泊まりました。」 菅谷さんは申し訳ありませんとばかりに軽く澤木に頭を下げた。 「、、やっぱり警察とか救助はこないんでしょうか、、。」 宮地さんは不安げな顔で自分を落ちつかせるようにお茶を一口飲んだ。
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