はじまり

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もちろん私は目立ちたくないのでノータッチ。 触らぬ澤木に祟り無し だ。 「、、びっくりしたね~。」 菜奈が目を丸くした顔で、怖そうに澤木をチラッと見ながら言う。 「大丈夫。私達席前の方だし安全だよ。先生がそろそろ来るから席着こうか。」 怖がる菜奈に笑顔で笑いかけて促すと、菜奈もニコっと笑い席に着いた。 すぐに先生が教室に入ってくるが、澤木の事はチラッと見ただけで何の注意もなく授業を始めた。 そりゃそうだよね。 教師だからって下手に注意してキレられたら嫌だし、問題に関わりたくないに決まってる。 大人がそうなんだから、 子供もそうなんだ。 当然の事。 面倒事は勘弁。 分かってるよ。 頭では分かってる。 自分がもし教師でも注意なんてしない。 でもこの状況に心の底では少しイラっとしてるのも事実だ。 大人のくせに。 教師のくせに。 ちゃんとしなさいよ、って。 でもそう思うのは私だけじゃないよね?
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