休息

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「、、宮地さん、、。」 「こんなおばさんが、と笑いますか?ええ、おばさんでも化物に惨い事をされるのは絶対に嫌です!若い子しか襲わないなんて保証もないでしょう!」 「、、、、。」 椅子に座ったまま半泣きで頭を抱える宮地さんに私達3人は黙ってしまった。 「、、しかし、、。」 「、、待って下さい、菅谷さん。」 宮地さんを更に説得しようと口を開いた菅谷さんを私は止めてしまった。 菅谷さんはどうしようもなく怖いんだ。 恐怖心から現実に目を向けたくないんだと思う、、。 だから明日になればきっと助かると言う願望だけに縋っていたいんだ、、。 学校の屋上にいた時の私もずっと同じことを考えてたし、今もその願望は私にもある、、。 多分私も泣きそうな顔をしてたんだと思う。 菅谷さんと澤木は困ったような顔をした。 「、、今急に決めなくてもいいですよね?もう夜の2時になるし、今日は休みませんか?、、、食べ物もまだありますし、明日また話しませんか、、?」 「、、高月さん、、。」 宮地さんが私をゆっくりと見る。 顔は疲れている、昼間私達を出迎えてくれた時の優しい柔らかな宮地さんとはまるで別人みたいだった。
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