休息

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「そうだな、今日はもう寝よや。菅谷。」 澤木はそう言うと、テーブルにある自分のお茶の残りを全て飲み干した。 「、、、そうですね、。すみません、気がはやりました。、、明日またゆっくり皆で相談をしましょう。」 菅谷さんの険しい顔が優しい表情に戻った。菅谷さんは宮地さんを落ちつかせるようにゆっくりと宮地さんに近づくと、宮地さんの肩に優しく手を置き、謝った。 その行動に宮地さんはようやく少しホッとしたようやなゆっくりとぎこちない笑顔を見せた。 「では、また明日に。龍二さん、私はコンシェルジュルームに仮眠用のベッドがありますから、そこで休みます。監視カメラもありますから何かあったらすぐに知らせます。」 「分かった。菅谷頼む。」 澤木がそう言うと菅谷さんはぺこりと私達に頭を下げ、おやすみなさいませと言うとスタッフルームから出て行った。 「、、高月さん、ありがとう、、。休んで下さい、、。」 宮地さんはそう言うと、皆のティーカップをカチャカチャと片付けた。 「高月、寝よう。部屋に戻るぞ。」 澤木はそう言って私の腕を引っ張る。 「、、でも、、。」 何だか今の宮地さんを1人にしたくなかった。 私が心細かった時、奈々が隣にいてくれた事がどんなに助かったかが分かるから、余計に宮地さんをこのままには出来なくて、、。 「澤木、私宮地さんと一緒に寝るよ。スタッフルームのベッド一個しかないの?」 私の言葉にカップを片付けていた宮地さんが振り向いた。 「高月さん、スタッフルームにベッド2つあるわぁ。、、嬉しいわぁ。こんなおばさんと一緒に寝てくれるの?」 ようやく宮地さんが微笑んでくれた。 「ええ!私で良ければ。」 「じゃあシーツを新しいのに変えるからちょっと待っててね、龍二さん、おやすみなさい。」
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