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見ると空に雷を集めて大きな球体にしたような物があちこちに出来ている。
今まで生きてきた中で、一度も見たことのないような光景に私も菜奈も皆言葉を失い、ただ次に何が起こるのかを見るしか無かった。
球体はどんどんと大きさを増し膨れ上がる。
次の瞬間、空にあった光の球体が一気に弾け飛んだ。
あたりがまるで一斉にライトをあてられたかのように眩しくなり目が眩んだ。
「芽衣!」
「菜奈!」
隣にいた菜奈が私にしがみついてくる。私も菜奈にしがみつきお互いにぎゅっと目を瞑った。
目を瞑ってもあたりが眩しく感じずっとチカチカするような感覚だった。
何これ。
何これ。
何なの?!
しばらくすると光が収まり目を開けても大丈夫になった。
私はそっと目を開くと、目の前の菜奈を確認した。
菜奈はまだぎゅっと目を瞑ったまま私にしがみついている。
「菜奈、もう、、大丈夫みたい。」
「、、ん。」
私の声に反応して菜奈も恐る恐る目を開いた。
他の生徒達も皆あたりをキョロキョロ見渡しているが、皆無事だ。
TVも消えているし、外を見ても空は青空に戻っているし校門にいる先生達も無事だ。
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