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「とりあえず、逃げないと!警察に行けば安全かな?」
菜奈はオロオロとしている。
廊下からは逃げようと走る生徒達の声がひっきりなしに聞こえてくる。
「、、外にあれが沢山いるなら校舎内の方が安全性だよね、、?廊下や階段は人が沢山いて押されたらかえって危ないし。」
「でも校舎内に入ってきてたら?ここじゃぁ逃げ場がないよ。」
確かに。
2年の教室は2階、もしあれが来たら窓から逃げるわけにもいかない。
かといってもし、校舎内に入ってきているなら1階に行くのは怖い。
「きゃああああっ!!1階にいるー!!!!」
廊下から叫び声が響いた。
瞬間廊下にいる生徒全員が、上の階に向かって走りだした。
「逃げろー!上だ!」
「いやぁぁぁ!!」
考えてる時間ない!
菜奈の手を握り立ち上がった。
「菜奈!私達もとりあえず上に逃げよう!!」
「うん!!」
そう言って廊下に飛び出す。
沢山の生徒達が上の階に向かう人の波に押されて上手く歩けない。
菜奈と離れ離れにならないように人を押し返すように力を込めて進む。
「芽衣、、、。」
「大丈夫!私が引っ張るから、菜奈は絶対手を離さないで!!」
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