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「、、きっと明日になったら助けがくるよ、、。」
助けが来ないなんて言いたくなかった。
絶対来ると信じたかった。
「うん。」
菜奈はニッコリ笑ってコーンポタージュを1口飲んで私に渡す。
「私、芽衣と一緒で良かった。1人だったら怖くて動けなかったよ、きっと。」
「私こそ菜奈がいなかったら動けなかったよ。手を繋いでたからすごい心強かった。」
「えへへ、こんな手でよければいくらでも。」
2人で笑いあう。
「今日はここで寝るしか無いのかな。」
「ここなら皆いるし、安全でしょ。」
3階のシャッターと防火扉のところにはヤンキーグループに目をつけられた気弱系の男子達が見張り役をやらされているらしい。
屋上にいるのは大体200人くらい。
他の生徒達はあの時外に逃げたり別の校舎に逃げたのだろう。
中庭を挟んで反対側の校舎の屋上にも人影が見える。
あっちの校舎は教室じゃなくて音楽室とか、パソコン室などの特別室の校舎だからこっちの校舎よりはるかに人影が少なく感じる。
ふと横を見ると、菜奈が体育座りのまま膝に顔をもたれて寝息をたてていた。
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