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私はそう言うと扉から3階に繋がる階段に向けて走り出した。
後ろからはガチャリと屋上の扉の鍵の閉まる音が聞こえた。
けれど私は走り3階へと降りた。
廊下を恐る恐る覗く。
ゴブリンの姿は無い。
どこかの教室に入っているんだろうか、、?
トイレに向かうなら今だ。
見つかったら襲われる。
きっと犯されて、殺される。
、、怖い。
気がつくと足が震えていた。
冷や汗が吹き出してくる。
「、、菜奈、、。」
頭の中には菜奈の顔。
〝私、芽衣が一緒で良かった。〟
怖さを頭から無理矢理追い出す。
菜奈と絶対無事に屋上に戻る!
きっと菜奈はトイレで男子生徒の叫び声を聞いたはず!
だったらきっとトイレの個室に鍵をかけて隠れて出れないんだ。
「菜奈、、!」
覚悟を決めて廊下1番奥にあるトイレへと私は走り出した。
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