救出

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「何するっ、、!やめてよっ!」 暴れて離れようとする私を澤木は何度も壁に押し付けキスをしてくる。 「やめっ、、!」 何度も何度も澤木が噛み付くようにキスをしてくる。 息継ぎが苦しくなり、どん!と澤木の胸を握り拳で叩くがビクともしない。 「、、んっ、、。あっ、、。」 必死で息を吸い込む。 角度も何度も変え、尚も激しく続くキスに酸欠になりそうだった。 徐々にキスはゆっくりと荒っぽいものから優しく包み込むようなものに変わっていく、、。 「は、、ぁ、、、、。」 ようやく大人しくなった私を確認すると澤木は耳元でそっと囁く。 「愛瀬は俺たちを、、お前を助けたくて自分から飛び降りたんだ。お前は生きなきゃ駄目だ。」 その言葉に涙が更に溢れ出した。 菜奈は自分から、、 私を守って、、 ゴブリンを外に出そうとしたんだ、、。 菜奈、、。 菜奈、、。 泣き続ける私に澤木は立ち上がり言う。 「とりあえず、屋上に行こう。あっちの方が安全だろう。」
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