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「どこいくの?!」
私は慌てて澤木の後ろについていった。
「トイレ。屋上には無いし。」
「でも3階、、」
「大丈夫だろ、あの後大きな音も無かったし、一応モップ持ってくし?何ならお前も行く?」
、、正直トイレには行きたかった、、。澤木と2人なら少なくとも1人よりは安全、、だよね。
「、、行く。」
2人で扉の横の見張りをやらされている男子生徒の所に行く。
「澤木どーした?」
昨日の事もあって澤木への対応は柔らかかった。
「トイレ行きたいから開けて。」
その言葉に周りの生徒達が反応する。1番近くにいた男子生徒が前に出てきた。
「お、俺も一緒に行っていいか?!」
「わ、私も行く!」
「俺らも行きたい!我慢してたんだ!」
「私達も行って良い!?」
トイレを我慢していた生徒が次々に扉の前に集まる。
「別に行きたきゃ行けばいーじゃん。」
澤木はそう言うと屋上の扉を開けて、生徒達に下に行くよう促した。
だが、誰も行こうとはしない。
澤木はそれを見て、スゥっと顔の表情が変わった。
以前の謹慎明け、教室に入ってきた時の表情と同じように感じた。
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