脱出

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でも近づいたらゴブリンに気づかれる。 そしたら扉が開くまでのあいだに車の窓を破られでもしたら私達は終わる、、。 「どーすっかな、、。」 澤木が眉間に皺を寄せてガシガシと頭をかいた。 「澤木!あれ!」 突然駐輪場の扉が自動的に開きはじめたのだ。 「!」 澤木は扉が開くのを確認するとすぐに車を走らせ駐輪場の扉を通り抜けた。 そのタイミングに合わせて、また扉が閉まる。 扉が完全に閉まったのを確認。駐車場内にゴブリンがいない事を車内から確認すると、私と澤木は安堵の息をついた。 「、、、、疲れた、、。」 澤木がハンドルにもたれかかって溜息をついている。 「運転ありがとう。」 私はさっきとは逆に澤木の肩を お疲れ とばかりにポンっと手でたたいた。 澤木がハンドルにもたれたまま、私の方を不満そうな顔で見てくる。 「それだけ?」 「ん?」 「命がけで運転して、肩ポンってされて終わり?」 「んん?」 澤木が私の方に顔を近づける。 澤木が何をしようとしてるか私でもわかる。 「いやいやいや、澤木、落ちついて!」 赤くなる顔を右手で抑えながら左手で澤木の胸を押し返す。
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