休息

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建物な中に入ると、テレビで見るようなオシャレな通路、内装、インテリア。 キョロキョロとする私の前を菅谷さんと澤木はスタスタと歩いて行く。 「スタッフ用の部屋で1日を過ごしました。こちらです。」 1階フロアの奥の扉を菅谷さんが開くと中からホテルみたいな部屋が現れた。 フローリングに大きなテーブル。 キッチンも見えるし、テレビも電話もある。普通の一家が住むには充分な広さだった。 これがスタッフ専用ルーム、、。 目が泳ぐ私の前には温かな湯気が立ったティーカップを運んでくる女性が現れた。 「龍二さん、あなたも、よく無事だったわね、怪我はない??さぁ、これを飲んで一息つきなさい。」 優しい声のその女性は50代くらいだろうか?お母さんよりは年配に見える。 ふっくらした体つきにニコニコと優しい目。長い髪は後ろでお団子にしてまとめてありエプロンをつけていた。 幼稚園の園長さんみたいな人だ。 「サンキュ。」 「あ、ありがとうございます。高月 芽衣と申します。」 「高月さんね、私はここのハウスクリーニングいわばお手伝いさんの宮地です。よろしくしてね。」 「は、はい!よろしくお願いします!」 ニッコリと微笑む宮地さんから澤木は紅茶を受け取り、私にも促す。 差し出された紅茶を受け取り、先にソファに座った澤木の横に移動した。 立ち昇る湯気を見ながら、ゆっくりと紅茶を一口飲んだ。
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