休息

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「ちょっと待ってろ。」 澤木は私にそう言うと奥の部屋に入って行った。 私は近くにあるソファに座った。 何このソファ、、 ふかふか、、 ふっかふかなんですけど、、 絶対に高いであろうソファに座り部屋の中をキョロキョロと見回す。 無駄なものがあんまりない部屋という印象だ。 部屋が広すぎてそう見えるだけなのかもしれないけれど、、 ここで1人で時間を過ごすのは、、少し寂しい、、。 普通の一般家庭で育ってきた私にはそう感じた。 「高月。」 戻ってきた澤木が私に服を投げつけてきた。黒いTシャツに黒いトレパン、グレイのパーカー。 「何?」 「着替え。お前でも着れそうなやつ。風呂も沸かしたから入れ。」 そう言われて制服を見ると埃にまみれて汚れている事に気付いた。 「洗面所に洗濯機も乾燥機もあるから好きに使え。」 「あ、ありがとう、、。」 着替えにお風呂。 すごく嬉しい。私は澤木の言葉に甘えて使わせてもらうことにした。 「出たら起こして。それまで寝る。」 澤木はそう言うと制服のままででかいベッドの上に大の字になって寝っころがった。 「うん、わかった。じゃあお先に。」
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