その二

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 あまり口にしてはならないことに気づき、侍女は途中で続きを言わなくなった。ユークは特に気にせず流したけれど、許さなかったのは姫だった。明らかに表情を曇らせ、声を低くした。 「ポリー。これは身分関係なく、幼馴染の親友として言うわ。そういう血がどうであるとかくだらないことは忘れなさい。それができないにしても、傷つけるようなことをしてはいけない。ポリーにはそんな風になって欲しくないの」  ポリーと呼ばれた侍女は落ち込んでしまい、俯いてしまった。その仕草、表情にユークは彼女に対する申し訳なさを覚える。彼女は彼に謝罪した。 「申し訳ありません、バロチルー様」 「いえ、気にしてませんから。姫さまのことを思ってのことでしょう?」  ポリーは気まずさからなにも返すことはなかった。 そうして気を取り直し、姫が話を戻す。あのユークの騎乗法についてだ。興味津々に、とてもわくわくしているのがわかる。 「それで、あの騎乗法は誰かから教わったの?」 「いえ、自分で考えました。アスコルトに今、レットグレッド生産用の種トゥルグレッドがいて、息抜きに走らせている中で色々と」
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