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取り敢えず、このウェディングドレス村の部屋を出ようと奈央子は思った。 これから先の行動は、まだ決まってないけど。 一人で優を探すか、野城が連れて行かれたらしい警護室に行ってみるか、それとも-… 奈央子はドアに耳を当てて物音がしないのを確認し、ドアノブを引いた。 キィ・・・とドアが動く音がする。そして廊下に出る。心臓がドクドクと鳴っていた。 (お願い誰も来ないで!来ないで!来ないで!……) 薄暗い廊下は、来た時と変わらない様子だった。誰もいない。静まり返っている。 奈央子は辺りを注意深く見渡しながらドアを閉めた。 「どうしよう…」 しかしその時。 カツカツという足音が聞こえた。
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