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足音のする方向は、非常階段。 奈央子が咄嗟に非常階段のほうに目をやると、人の気配が近づいて来るのが分かる。 奈央子がどうする間もなく、 「お客様、先ほどは大丈夫でしたか?」 満面の笑顔でそう話かけてきたのは 優と似た声の美青年。 乗組員の、咲だった。
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