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私…死ぬ…。
まだ、やりたかったこと沢山あるのに…。
永遠って何?
ジェイとずっと一緒にいるって事?
混乱に頭を抱える。
「ジェイ…どうして私死ぬの?」
「……脳が出血してるって言ってた。もしかしたら…サイファがお前に魔法を沢山使ったから…かもしれない…」
サイファが…、そんな…。
「サイファのせいで死ぬの?」
「そうとは…言い切れません。」
マルコシアスさんが首を振る。
「梨緒さんの運命だったのかもしれません…。短い生涯で、命を失う辛さはわかります。ですが、このまま命を失くし、貴女を地獄へ送る事は…ジェイさんはじめ、私達には出来ません。どうか、ジェイさんに魂を渡す約束をして下さい。ジェイさんと永遠を生きながら、貴女が出来なかった事をこれからしていけばいいのです。」
私が出来なかった事…
「私は死んだら…幽霊になって…ジェイと生きるという事ですか?」
マルコシアスさんは首を振った。
「悪魔として…です。」
「悪魔っ!!」
驚いた私は素っ頓狂な声を上げた。
突然私を抱きしめていたジェイが膝から崩れる。
「ジェイ?」
「あ、ああ。大丈夫だ…」
マルコシアスさんがジェイの右腕を引っ張る。
「ジェイさん!指輪をどうしたのです!!」
ジェイは力なく微笑む。
「俺は大丈夫だ。」
そう言いながらも肩で息をするジェイ。
「ジェイさん!貴方エネルギー源を失ったのですよ!!どういう事ですか?」
エネルギー源?
ジェイの顔色がどんどん悪くなる。
「仕方ありません、私も余分に持ち合わせてる訳では無いので…」
マルコシアスさんが掌から光輝く丸い玉をジェイに差し出してもジェイは首を振った。
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