many times over

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最近は目覚ましがなる前に目が覚める。 目を覚ますとサイファがいるんじゃないかって部屋の中を見回してしまう。 でもこの気持ちは嘘。 私が愛していたのは…あのジェイという人…。 わかっていても…サイファが愛してくれた記憶だけが甘く私を包む。 ジェイは今もこの部屋にいるのだろうか…。 ジェイの気持ちを思うと…罪悪感が広がる。 本当は私と愛し合っていたのはジェイなのに…私はサイファを愛している記憶を植え付けられ…今もサイファを…。 私…本当にジェイを愛せるのだろうか…。 サイファを殺したジェイを…。 私を守る為に…サイファを殺した。 考えれば考える程…また激しい頭痛が襲う。 「いっ…たぁ…」 頭を抑えてうずくまる。 「梨緒…具合悪いのか?」 ジェイが姿を現す。 「いろいろ…思い出そうとすると、頭痛がして…」 「無理に思い出そうとするな。」 「でも…私も本当の事を知りたい…。私が愛していたのが貴方なら、その感情も思い出したい。」 ジェイが私を優しく抱きしめた。 「ありがとう梨緒。でもこれ以上お前に魔法をかけて身体に負担をかけたくない。サイファがどれだけの魔力をお前に使ったのかわからないから、心配なんだ。」 「それでも思い出したいって言ったら?」 「ダメだ。」 ジェイの大きな手が私の頭を撫でる。 私の気持ちを落ち着かせようと、優しく何度も撫でる。 思い出せないイライラでヒステリックになっている私の感情を、ジェイの手で不思議と気持ちが落ち着きを取り戻す。 「ジェイ…ずっと私のそばにいるの?」 「ああ。離れない。」 「昨日私が倒れた時…私の…裸見た?」 「ああ。いつも見てる。」 「最低ー。」 私の肩でジェイが笑う。
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