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アイツに縋りついて関係を続け、どんどん心が壊れていく中、ある日、ついに家族に弟に抱かれているのがバレてしまった。
弟は俺に弱みを握られて脅迫され、無理やり抱かせられていたんだと家族に弁解すると、あっさり家族はそれを信じて俺を淫乱で汚い人間だと嫌悪し罵った。
そりゃあそうだ。可愛い息子と血の繋がりのない忌み嫌っている養子のどちらを信じるかなんて決まっている。選ぶまでもない。
そんなに男を銜えたいならそれで金を稼いでこいと家を追い出された。
家に入れてもらうには1日10万は稼がなくちゃいけなくて。
そんなの無理だった。
何とか携帯と財布だけは持ってこれたから、祈る思いでアイツに電話を掛けたけれど、『何で自分が好きでもない人間にそこまでしなきゃいけないんだ?』って心底不思議そうに聞かれて、俺は何も言うことが出来なかった。
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