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その満面の笑顔で、よっぽどいいことなのだと判った。
「和泉朱里とスタッフの新年会なんだって!」
「和泉朱里って……あの、歌手の?」
「そう! 広樹さんが和泉朱里のマネージャーと知り合いだとかで!」
へえ。
留衣が浮足立つのも無理はなかった。
付き合い始めてからわかったことだけれど、留衣のCDラックのほぼ半分を和泉朱里のCDが占領している。
カラオケに行った時も留衣の好きにさせれば、彼女の歌しか歌わない。
相当好きなのだということは、嫌でも判る。
まあ、そういう俺も和泉朱里は顔が好みだから、チェックを欠かさないでいたりするんだけど。
「残念だな。和泉朱里が来るなら留衣の出番、ないんじゃない?」
「いいの、別に。その時は陣と一緒にホール仕事する」
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