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「ねえ陣、おかしくない？」
さっきから何度目だよ……とは言わないで、俺は留衣に笑いかけた。
「大丈夫、大丈夫。いつもも可愛いけど、今日は特に可愛いから」
「ほんと？ ありがと、陣」
……なーんて。
何度も確かめられることにぼやくより、褒めてやる度はにかむ留衣の顔を見ている方がいいからなんだけど。
いつもは自分で髪をセットしてしまうくせに、留衣は今日しっかりと美容院に行って来た。
この日の為に今着ているドレスまで買ったようだけど、正直値段は聞きたくない。
俺はいつも通りなんだけどな。
ま、しょうがないか。
留衣のはしゃぎようが、判らないでもなかった。
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