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「どうした藤井?あれだけ興奮し楽しみにしていたのに。年が気に食わないのか?年の功は侮れないと言っただろう。ましてやお前は初めてなんだし。よろしくお願いします。天野さん」 「私が……こんな……」 「タイプではありませんか?それなら店の他の女の子でも構いませんよ?誰かを犠牲に出来るのなら、店は助けましょう」 …… 天野の母親がキャスト達を見渡す。 キャスト達は皆視線を反らし、怪訝な表情を浮かべている。 すると橋本は一人のキャストに向かい言った。 「あれ?おかしいな。さっきまで藤井をあれだけ誉め称え、確か……あなたは藤井となら付き合ってもいいと言っていませんでしたか?」 橋本は馬鹿な藤井を落とそうと調子に乗り、高級な酒を入れさせ、それとは裏腹に安い言葉でいい意味で純粋な藤井をカモにしようとしていた女に詰め寄る。
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