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「おどれはホンマに……死なんとわからんのか?」
「うるせぇ。殺ってみろよクソ野郎。死なねえとわかんねえ?笑わせんな!死んだら終わりだろうが!」
人里離れた山奥に、ポツンと佇む更生施設、[未来]
その中で、指導員と呼ばれる一人の男、竹中伸二は、目の前の天野辰二を暴力でねじ伏せようとしていた。
……
わしがしばき倒したら終わりじゃ
竹中は思い出していた。
自分を拾ってくれたデドラン社長に告げた一言。
自身の暴力に自信はあった。
その揺るぎ無い暴力故、少年院から鑑別所、そして刑務所までエスカレーター式に上って行った、暴力エリート街道。
自分の特技は暴力。
そんな能力を買われ、デドランに誘われた。
一つだけ言われた条件は、
殴るのはクズだけ
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