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「わかっとるみたいやのう。お前みたいなクズは死んだ方がええんじゃ。何か起こってからでは遅いけん。終わりにしちゃる」
「だったら殺してみろ。そんな腐れ竹刀で、俺を殺せるならな」
「フッ……確かにそうじゃ。お前見たいにイカれた奴は、これで二人目じゃ。思い出すのう」
チラ
「おいおい。誰の事だよ」
竹中は、壁際にもたれ掛かり、不敵な笑みを浮かべる須藤に視線を向ける。
「一人しかおらんじゃろ。のう、天野。わしが竹刀で叩くのは何故じゃか分からんか?お前を殺す為じゃない。痛みで分からせる為じゃ。確かに竹刀じゃ、人は殺せん」
パタ
竹中の離した竹刀が弱々しく地面に倒れ、その殺傷能力の低さを物語る。
「これならどうじゃ?」
キィンキィン
竹中は古びたジャージの懐から取り出したサバイバルナイフを、地面に放り投げた。
「それだけの歪んだ根性ぶら下げとるんや。死ねやキサン」
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