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「あ?」
「お前はクズじゃ。生きていても意味が無い。じゃが、お前にもプライドがあるじゃろ?わしになぶり殺しにされるくらいなら、自分で死ねるじゃろうが?死んでみいや」
「……上等だよ。上等だ!」
天野はそう言うと、地面に落ちたサバイバルナイフを拾う。
天野はそのサバイバルナイフに映る、血だらけの自分を見つめ、血液が熱くなるのを感じた。
「竹中!離れろ!」
「ん?」
須藤が叫ぶ。
だが、もう遅かった。
ブス
……
「天野……キサン……」
「ハッハッハ!死ぬのはテメェだ!俺には分かるんだよ竹中!テメェは俺と同じ人間だ!だったらクズだろう?だから俺が殺してやるよッ!何か起こってからじゃ、おせえからなッ!」
天野がナイフを持つ手に力を込める。
「グアァァ……やめろ天野……」
「竹中ッ!」
苦しむ竹中を見て、須藤が止めようと動き出したその時だった。
「なんてのう。わしがやられるわけ無いじゃろ」
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