4.ラマ島

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 愛藺はうっ……と息をのんだ。怖い仮定はやめてほしい。 「たぶん大丈夫さ。僕らがラマ島へ行く間ぐらいは」  本当にそうだといいのだが。 「さて、じゃあこれからどうするか話しておくね」 「うん」  愛藺も身を乗り出す。どうせなら希望ある未来について語りたい。 「まず、これを渡しておくね」  そう言って手渡されたのは、古めかしい鍵だった。青いストラップには、龍が八の字を描いた銀製の飾りもついている。 「これから行く屋敷の合鍵だよ。渡しておくから、なくさないように気をつけて」  頷いて受取り、ポケットにしまう。 「お屋敷ってラマ島のどのあたり?」 「菱角山の中腹だよ。索罟灣(ソツグワン)から歩いて十五分くらいかな。港の真ん中にある『翠海』っていう海鮮レストランのご主人が管理人をしてくれているんだ」
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